歓喜に揺れる紫色のスタンドをめがけ、校歌を歌いあげた選手たちが勢いよく駆け出す。32年ぶりの夏。島根の大社は初戦で優勝候補の報徳学園を倒す金星を挙げると、2回戦では長崎の創成館を撃破。実に107年ぶりとなる甲子園2勝を挙げたのである。「32年ぶりと言っても、私としては初出場のつもりで戦わせていただいてますんで」そう謙虚に振舞う監督の石飛文太が、表情を引き締めてこの2勝を噛みしめる。
元記事リンク:高校野球で「ジャイキリ」続出…なぜ今年は“おらが町のチーム”が勝てる? 石橋、大社、掛川西…「選手はほとんど地元出身」公立校が大健闘のワケ