先日読んだ『阪神園芸 甲子園の神整備』をご紹介します。
阪神園芸 甲子園の神整備
最近では、ネット上やテレビなどでも取り上げられることも増えているので、甲子園球場の見事なグラウンド整備を行う阪神園芸の存在を知っている方は少なくないでしょう。
試合前に雨が降ったり、雨で中断が挟まれたりしても、ちゃんと試合ができるグラウンドにきっちり仕上げてみせる職人。高校野球の試合開始前のグラウンド整備で、美しい年輪のような模様を描き、見ている者の心を揺さぶってみせるプロフェッショナル。
そういうイメージまではきっと多くの方が持っているでしょうが、さて、普段具体的にどういう仕事をしているかとなると、想像できない方の方が多くなるでしょう。
この本は、阪神園芸のチーフグラウンドキーパーを務める金沢健児さんが、グラウンドキーパーとはどういう仕事なのか、甲子園球場ではどういう整備が行われているのか、この仕事をする上での心構え、といったなかなか外からは伺えない聖地の秘話を明らかにしてくれます。
グラウンド作りにそんなに雨が大事なものだったとは・・・。
甲子園の土がまるで秘伝のタレのように引き継がれていたものだったとは・・・。
あのグラウンドの下がそんな構造になっていたとは・・・。
初めて知るエピソードが満載で、最後まで興味深く読みました。
内野が土、外野が天然芝の甲子園球場は、屈指の美しい球場だと思います。
あの甲子園球場の美しさがあるのも、阪神園芸の努力あってこそなんですよね。心から感謝です。