かつて“鬼の持丸”と呼ばれた男が、 約50年に及ぶ指導者人生で辿り着いたのは、「選手たちを信じる」ことだった。「高校野球は子どもがやるもの」という信念のもと2015年夏はほぼノーサインで戦国千葉を制覇。竜ヶ崎一、藤代、常総学院、専大松戸、率いた4校すべてを甲子園に導いた名将の、信頼を育む指導論!ありがたいことに、指導した4校すべてで甲子園に出場することができた。なぜ、すべての学校を甲子園に導くことができたのか――。本書では、竜ヶ崎一、藤代、常総学院、専大松戸におけるチーム作りを振り返りながら、高校生の心を育むために実践してきた指導法や、生きるうえで大事にしてきた格言や考え方を紹介していきたい。若い人たちからすれば「時代が違う話でしょう」と感じることもあるかもしれないが、長く生きてきた年長者の言葉として、受け止めてもらえるとありがたく思う――本文より・大学時代に出会ったのちの名投手コーチ・小谷正勝氏・指導者人生を変えたコーチの金言――選手を使ったのは誰なんだ?・名将・木内幸男を抜きにしては語れない野球人生・木内マジックとは何か――?・天狗にも生意気にも謙虚にもなれる甲子園・フルカウントからの奇策で常総を下す・インコースを攻められなければ常総打線は抑えられない・夏を見越してあえて負けた春・自宅の庭で燃やした20数冊の野球ノート・1点差試合に見る常総学院の強さ・甲子園に行けなかったからダメなわけではない・投手力だけでは夏の千葉は勝ち抜けない・千葉に来てから気を配ったブロックサイン・人の心は騙せても自分の心は騙せない・ホームランを打った主軸打者を怒った理由・優勝のたびに「信じる力」の大事さを実感・選手を育てる極意など存在しない・エースや4番こそ厳しく叱る・美馬学 「このボールならプロに行けますか?」と聞いてきた男・上沢直之 入学時から「何があってもプロに行かせる!」と指導・高橋礼 高3夏ベストボールでサヨナラ負け・人の価値観は違うのが当たり前・周りではなく、自分自身の意識を変える・監督生活の終わり方「信じる力」(著・持丸修一 専大松戸高校野球部監督)定価1800円+税 お求めはこちらから [著者プロフィール] 持丸修一(もちまる・しゅういち)1948年生まれ、茨城県出身。竜ケ崎一の3年夏に甲子園出場。国学院大卒業後に母校のコーチとなり、1975年9月には27歳で監督就任。その後1990年、91年夏に2年連続甲子園に出場。1996年に藤代に異動となり、監督として2001年、03年のセンバツへと導く。2003年9月には常総学院の監督に就任し、2005年センバツ、2006年、07年夏の甲子園出場を果たす。そして2007年12月から専大松戸の監督に就任し、2015年夏にチーム初となる甲子園出場を遂げる。これで竜ケ崎一、藤代、常総学院、専大松戸と率いた4校すべてで甲子園出場を果たした。教え子として、多くのアマチュア指導者を輩出。また美馬学(ロッテ)や上沢直之(日本ハム)、高橋礼(ソフトバンク)ほか、球界を代表する選手をプロの世界にも数多く送り出している。
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